線形代数学入門(2012年度,8組向け)のホームページ†
基本情報†
- 講義時間 火曜日2時限
- 講義室 全学教育棟 (教室は未定)
- 教科書 特に用いない.
- 講師 辻井 正人 数理学研究院,研究室は数理棟(理系図書館のとなり)の417号室
- 講義内容 線形代数学(行列とベクトルの理論)について講義する.線形代数学の講義は通常1年間であるが,この講義では2次元の場合に限ることでその概略を与え,可能なら多次元への拡張についても議論する.以下の項目について講義する.
- 複素数
- 行列の演算とその性質
- 行列と連立1次方程式
- 逆行列と行列式
- 線形写像(1次変換)
- 2次形式
- 固有値と固有ベクトル
- 対角化
注意事項・連絡事項†
- 大学の講義は講義時間外の学習を前提にしている.講義時間とほぼ同量が最低限.数学についてはある程度集中した時間でなければ無意味.この前提を無視して講義内容や試験の内容が難しいと言う者がいるが論外.
- 成績はレポートおよび期末試験の点数で判定する.成績は学習の到達度で判定し,努力そのものを評価はしない.追試は(忌引き等のやむをえない事情がある場合を除き)行わない.
- 休講等の予定:4月24日は海外出張のため休講の予定.必要に応じて補講を行う.
- 期末試験の日程については期末試験期間に行う予定.(相談の上で最後の講義に行うこともあります.)
- 4月17日の講義は休講と間違えた人が半数以上であったため,複素数について簡単に復習し,数学で使うギリシア文字について話をして終わりにした.私の責任なので今回の講義に出席していなくても今後の講義には支障の内容に配慮する.補講について今後講義時間中に相談する.;
各回の講義について†
講義内容についてはシラバスを参照.以下に各回の講義内容と予定についてまとめておく.(あくまで予定です.講義進行にあわせて付け加えたり省いたりする.)
講義資料は下にある.
- 第1回 ガイダンス(4/10)
- 講義の概要について説明した.(下の講義概要を参照.)
- 第2回 複素数(4/17)
- 複素数の演算について復習した.
- 第3回 ベクトル(5/8)
- ベクトルとその基本的な演算(スカラー倍,和)を導入し,1次独立性や基底の概念を定義した.
- ベクトル(列ベクトル,行ベクトル)
- ベクトルの演算(スカラー倍,和)
- 1次結合
- 1次独立
- 基底
- 第4回 行列とその演算 その1(5/15)
- 行列について,定義と基本的な演算について講義した.
- 行列の定義
- 行列の和とスカラー倍
- 行列の積の定義
- 第5回 行列とその演算 その2(5/22)
- 行列の積の性質と逆行列について講義した.
- 行列の積が積の順序によること
- 単位行列と零行列
- 逆行列の定義
- 逆行列の存在についての定理
- 第6回 連立1次方程式(5/29)
- 逆行列の存在と行列式の関係について講義した.また,連立1次方程式について解の存在や一意性および存在する場合の解法について講義した.
- 逆行列と行列式
- 行列式の積の公式
- 連立1次方程式の解法
- 連立1次方程式の解の存在・一意性
- 第7回 演習(6/5)
- これまでの講義について演習問題をやった.問題とその解答は下でダウンロードできる.
- 第8回 線形写像と固有値 その1(6/12)
- 線形写像の定義とその基本性質について講義する.
- 線形写像の定義,
- 線形写像の例
- 第9回 線形写像と固有値(6/19) その2
- 線形写像の基本性質について追加の講義をした.
- 線形写像の性質(特徴付け)
- 線形写像の合成と行列の積
- 第10回 線形写像と固有値(6/26) その3
- 行列および線形写像の固有値について導入的な講義をした.Fibonacchi数列の問題を行列を使って解くことを考える上で,なぜ固有値と固有ベクトルが自然に現れるかを説明し,今後の議論の動機付けとした.
- 第11回 線形写像と固有値(7/3) その4
- 行列および線形写像の固有値について,定義とその具体的な計算方法を与える.
- 第12回 線形写像と固有値(7/10) その5
- 行列の対角化について講義する.可能なら2次形式の標準形についても講義する.
- 第13回 演習(7/17)
- 第14回 演習または期末テスト(7/24)
講義資料†
線形代数問題6月5日分(解答付き).pdf 2255件
[詳細]
線形代数学入門講義概要.pdf 878件
[詳細]
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