高瀬正仁「古典的難問に学ぶ微分積分」共立出版
\int_{e^{-y}}^1 \sqrt{y+\log u} du =f(y)$ となるので、$f$ は増加関数である。
- p127. 広義積分$\displaystyle \int_0^\infty \frac{dy}{y^3+1}$. まず、$\displaystyle \frac{1}{y^3+1} = \frac12 \frac{1-y}{y^3+1} + \frac12 \frac{1+y}{y^3+1}$ なので、 $\displaystyle \int_0^\infty \frac{dy}{y^3+1} = \frac12 \int_0^\infty \frac{1-y}{y^3+1} dy + \frac12 \int_0^\infty \frac{dy}{y^2-y+1}$ となる。 右辺第2項の積分は、本の p128 の方法で計算する。ここでは右辺第1項に現れる積分 $I= \displaystyle \int_0^\infty \frac{1-y}{y^3+1} dy$ を扱う。$y=1/z$ と変数変換(置換積分)することで、$I=-I$ がわかる。従って、$I=0$ である。
- p128, 問題2.8. 問題文に与えられている誘導とは異なるが、 $f(A,a)$ の定義式で、$x=at$ と置換積分すると、 $a^3 f(A,a) = \int_0^{A/a} \frac{dt}{t^4+4}$ がわかる。従って、 $\displaystyle\lim_{a\to\infty}a^3 f(A,a) = \int_0^0 \frac{dt}{t^4+4}=0$ となる。 なお、 $\displaystyle\lim_{a\to+0}a^3 f(A,a) = \int_0^\infty \frac{dt}{t^4+4}$ となり、この値を計算するのは、教科書通り。(あるいは、留数解析)