[[原付免許筆記試験方式で学ぶ表現論>ochiai/quiz2]]の解答です。 原付免許筆記試験では、Yes/No だけを書くのですが、Yes/Noだけを書いていくと、番号がずれたりして間違いが生じやすいので、文章で書きます。 - 複素数体ならびに実数体上の線形空間は、 適当な内積によってヒルベルト空間にできる。 内積を群で平均したものに取り替えると、 内積を群の上で足し上げたものに取り替えると、 この内積に関して表現作用素はユニタリになる。 従って、ユニタリ化可能である。 有限群であれば足し上げに困難はなく、 標数0であれば群の位数で割ることに問題がない。 $\langle u,v \rangle' = \sum_{g \in G} \langle u,v \rangle$. - ユニタリ表現の部分表現の直交補空間も部分表現になる。 また、ヒルベルト空間の閉部分空間に対して、 もとのヒルベルト空間はその部分空間と直交補空間の直和に書ける。 従って、有限次元ユニタリ表現は完全可約である。 - $SO(2)$ は可換群であり、その自然表現は実数体上の2次元の既約表現である。従って、可換群の実数体上の有限次元既約表現は1次元表現とは限らない。 - シューアの補題より、可換群の複素数体上の有限次元表現は1次元表現である。