証明を書き下す練習(多くなってきたので少し分けて掲載する): 微積っぽい問題 問題1:全単射 $f:[0,1]\to[0,1)$ を具体的に与えよ。 問題1-2: 連続全単射 $f:[0,1]\to[0,1)$ は存在するか。 問題1-3: 連続全単射 $f:[0,1)\to[0,1]$ は存在するか。 (問題1-2 に対するエレガントな解法を知らせてきた学生がいたので、それを封じるために改題。) 問題2:$\displaystyle 1-\frac12+\frac13-\frac14+\cdots$ の値を求めよ。 (高校の教科書の学習範囲でできる解法を知らせてきた学生がいて、驚愕した。) 問題2-2:$\displaystyle 1-\frac13+\frac15-\frac17+\cdots$ の値を求めよ。 (それを封じるために改題。) 問題3: $\displaystyle \sum_{n=0}^\infty |a_n|$ が収束すれば、$\displaystyle \sum_{n=0}^\infty a_n$ も収束する。 問題4: $f:\mathbb{N} \to \mathbb{N}$ を自然数全体の間の全単射とする。$a_n \ge 0$ が全ての$n$ について成り立つとする。この時、$\displaystyle \sum_{n=1}^\infty a_n = \sum_{n=1}^\infty a_{f(n)}$. 問題5: 上に有界な数列 $\{a_n\}$ に対して、$\displaystyle\varlimsup_{n\to\infty}\frac{a_1+\cdots+a_n}{n} \leq \varlimsup_{n \to\infty} a_n$. 問題6: 微分可能な関数 $f:\mathbb{R}\to\mathbb{R}$ に対して、$f'$ の像は区間か? (仮定を$C^1$ に強めると簡単だが。) 問題7: 関数 $f:\mathbb{R}\to\mathbb{R}$ は任意の実数 $x,y$ に対して $f(x+y)=f(x)+f(y)$ を満たし、しかも $f(1)=0$ であるとする。(a) $f:C^1$ ならば $f=0$ であることを示せ。(b) $f$ が連続ならば $f=0$ であることを示せ。(c) $f$ がルベーグ可測であれば $f=0$ であることを示せ。 問題8: 連続関数 $f:\mathbb{R}\to\mathbb{R}$ が $\displaystyle\lim_{x\to\infty} f(x) =0$ を満たすならば、$\displaystyle \lim_{x\to\infty} \frac1x \int_0^x f(t) dt=0$ である。 問題8-2: $a$ を正の定数とする。$f(x)$ を $x\gt 0$ で定義された$C^1$ 級の関数とする。 $\displaystyle \lim_{x\to +0} x f'(x) - a f(x) = 0$ ならば $\displaystyle \lim_{x\to+0} x f'(x) = \displaystyle \lim_{x\to+0}f(x)=0$ である。 問題9: $f, h,k$ を $(0,1]$ 上の関数とする。 $f$ は$C^1$ 級、$h$ は$C^1$ 級かつ有界, $k$ は $x>0$ 有界とする。 $f$ は$C^1$ 級、$h$ は$C^1$ 級かつ有界, $k$ は有界とする。 $f'(x) = f(x)^2 k(x) h'(x)$ と $\displaystyle \lim_{x\to+0} f(x) = 0$ を仮定する。 そして $g(x)=f(x) e^{h(x)}$ とする。 このとき、$\displaystyle \lim_{x\to+0} \frac{f'(x)}{g'(x)}=0$ を示せ。 [出題意図。$\displaystyle \lim_{x\to+0} h(x)$ が存在しないとき、 極限値 $\displaystyle \lim_{x\to+0} \frac{f(x)}{g(x)}$ は存在しない。 ロピタルの定理をどのように考えれば良いか。] 行列: 問題101: $n$ 次実正方行列 $A$ に対して、$B=A^n$ とすると、$\mathbb{R}^n = \mbox{Im} B \oplus \mbox{Ker} B$. 問題102: 2次実正方行列 $A$ が「2次実正方行列$B$ を用いて $A=B^2$ とは書けない」ための必要十分条件を求めよ。 問題103: 実正方行列$A$ が「ある実正方行列 $B$ を用いて $A=B^3$ と書ける」ための必要十分条件を$A$の階数と$A^2$ の階数で与えることができるか? 群論: 問題201: 位数2023の群は可換か?(位数63との違いは?) 問題201-2: 有限群$G$ と、その正規部分群$H$, $K$ を考える。 $H$, $K$, $G$ の位数がそれぞれ $m,n,mn$ であり、 $m$ と $n$ が互いに素であるとする。 この時、直積群 $H \times K$ と $G$ は同型か?