平井武「線形代数と群の表現」朝倉書店、数学ぶっくす 20, 2001年。
第1巻(第2巻は下方にあります)
- p57, 注意 4.1. 頂点の番号が図4.1 と合致していない。図を優先すると、入れ替わっている頂点は、3,4 ではなく、2,4.
- p69. 定理 4.5 が複数あるので、これを定理 4.6 とするとよい。
- p86, 5.9 が欠番。
- p92, line 7. 「可逆な」対称行列
- p98, line -2. 無限置換群に組成列が存在しないことを確かめるのは易しくないように思われる。(もっとも、著者がこの例を出したかった気持ちもわかるが。)無限直和 (\mathbb{Z}/2\mathbb{Z})^\infty ならば、組成列が存在しないことを見るのは容易。
- p108 問題6.4. 直前の補題6.10 の(i) の証明にあるように、\sigma あるいは \sigma^{-1}のいずれかに共役、という主張に修正する必要が n=3,4 の場合は、ある。
- p117, 式 (7.5) の2つ目の式の分母の2つ目の項のベクトルは OP でなく OQ.
- p118, なかほど。Iso(E^n) の弧状連結成分に関する言及があるが、Iso(E^n)の位相の説明をする必要がある。
- p122, line -1. 第2項の符号はマイナスではなく、プラス。
- p124. 直交補空間が存在することが述べられていない。
- p130 例7.3. \varphi=\pi/2-\theta_1 ではないだろうか?
- p131, 定理 7.8 の証明の4行目、-1 \in O(1) に対応する O(n) の元は、diag(-1,1,\ldots,1) であり、
J=diag(1,\ldots,1,-1) とは異なる。(p125 の最下部の埋め込みを前提として。) 適当な意味で共役ではあるが、このままでは「適当な」処置が必要になる。
- p135, line -2. \rightarrow は \mapsto. p132 の (7.19) の上の式も同様(3カ所)。
- p155, line -8. 「ここで、.. とらない。」正しいが、不要である。(以下に使うように、W は V の部分集合と考えているので。) 書いてあると真意が汲み取りづらいので書かない方が良い。
- p157, 補題5.7. (i) で有限次元、(ii) で何も書いていないが、(i) は何も書かない、(ii) は有限次元、とした方が良い。
- p157, 補題5.7 (i) の証明の最後。「V_k は有限次元なので」は不要。
- p158, line 1. 「\varpi_1 から \varpi_2 への」。この言い方は、定義9.4 では、していないので、こうも言うことを付記するか、 定義 9.4 の書き方を踏襲して、「W_1 から W_2 への」とする。
- p157, 補題 9.3(シューアの補題) (i) では有限次元性は不要。(ii) では有限次元性が必要。
- p165, 証明(ii) の冒頭。S が具体的に与えられているが、S=\varpi_k(b) である。
- p165 なかほどの独立した3行の式のうち、最初の1つの式しか証明に使わないので、後ろの2つの式は不要。
- p200. ここでは、エルミート内積と言ったとき、正定値性を仮定していない(エルミート形式と呼ばれる場合もある)ものを指している。
- p205 (13.7). 重複度を表す記号が初出。分かりづらいようである。p206, line -7 を参照。
- p208, line 7. (R(g)f)(g) は (R(g)f)(x).
- 索引 p4. 「最短表示」が「標」になっているのはなぜ?
- 索引 p5. 重複度。岩波数学辞典(日本数学会)第4版の索引によれば、「シ」ではなく「チ」の項に置く。
なお、440 ページだけでなく、既に 205 ページで重複度は登場している。
- 索引 p12. 虚部\mathfrak{I} が I ではなく T のところに置かれている。
- 索引 p11. m(\pi_k) 205.
第2巻
- p223, 問題14.2. 最後の部分で、直角三角形 Q_1 Q_3 R において、d(Q_1,R)+d(R, Q_3) \ge d(Q_1,Q_3) を証明する必要があるのではないだろうか?一般の場合を直角三角形に reduce していることは意味があるけど。
- p224, 補題14.4. とその直前。M(S^n) の元は、S^n から自分自身への「上への」写像であって、距離を不変にするもののうち、恒等写像と連続的につながっているもの、と解釈するのがよかろう。(7.2 節の冒頭、p117 の定義を参照。) 補題14.4 の証明の冒頭で、「上への」写像であることは、下巻だけの準備では、導けないと思われる。
- p225, 4行目。定理7.4 を使った。
- p351, line -2. 「分数変換として」というのは定義。証明できるのは、「はたらく」ということ。
- p352, line 8. SL(2,\mathbb{R})/Z と PGL(2,\mathbb{R}) は同型ではない。PGL(2,\mathbb{R}) は連結でないことに注意。SL(2,\mathbb{R})/Z はGL^+(2,\mathbb{R})/Z' とは同型である。ここで GL^+ は行列式が正のもの全体、Z' は定理19.4 の記号にある、スカラー行列の全体。
- (19.45) K は K^\times.
- p369, 率は律。
- p370, e_{i'} \rightarrow e_{j'}, e_{i''} \rightarrow {\mathbf 0} は \mapsto で書きたい。