原付免許筆記試験方式で学ぶ環論の解答です。
原付免許筆記試験では、Yes/No だけを書くのですが、Yes/Noだけを書いていくと、番号がずれたりして間違いが生じやすいので、文章で書きます。
- の元 (1,0), (0,1) はかけると(0,0) になるので、零因子である。
一方で、この環のべき零元は0 のみである。(整域の直和のべき零元は0のみ。)
- a^2=a となる元 a をべき等元という。英語は idempotent。
- a^2=a ならば a(a-1)=0 なので、整域ならば a=0 または a=1 が従う。
- ある n が存在して、a^n=0 となるときにa をべき零元と呼ぶ。英語は nilpotent。
- ある n が存在して、a^n=1 となるときにa をべき単元と呼ぶ。英語は unipotent。
単元(unit) との言葉の重複は偶然の一致。
- R=\mathbb{Z}[x], I=(n,x) \subset R とする。R/I = \mathbb{Z}/(n).
- k=\mathbb{Z}/(2) の時、M_2(k) の自明でない左イデアルは \left\{ \begin{pmatrix} a & 0 \\ c & 0 \end{pmatrix} \mid a,c \in k\right\},
\left\{ \begin{pmatrix} a & a \\ c & c \end{pmatrix} \mid a,c \in k \right\},
\left\{ \begin{pmatrix} 0 & b \\ 0 & d \end{pmatrix} \mid b,d \in k \right\}の3つ。
- (x^3+5x)+(-x^3+2x^2)=2x^2+5x.
- 4=0 であれば、2x \times 6x = 0.
- \mathbb{Z}[x]/(x^2+x+1,2) は元の個数が4の体。
\mathbb{Z}/(4) は元の個数が4の環であるが、体ではない。
つまり、体になる例もならない例もある。
- 有限整域の零でない元a に対して、a 倍写像は単射なので全単射。したがって、ab=1となる b が存在する。
- x=t^3, y=t^2 という代入写像の核は (x^2-y^3) という単項イデアルで、素イデアル。(x,y) というイデアルに含まれるので極大イデアルではない。像 R:=\mathbb{C}[t^2,t^3] は t が抜けている。t は R 上で整。
- \mathbb{Z}[x]/(x^2+a,3) = (\mathbb{Z}/(3))[x]/(x^2+a).
a=1の時は、x^2+1 が \mathbb{Z}/(3) 上で既約なので、剰余環は体。
a=2の時は、x^2+2=x^2-1=(x+1)(x-1).
- 2\times 3 = (1+\sqrt{-5})(1-\sqrt{-5}).