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- 《いとにき(伊都日記)》
- こんな夢を見た…
- 悪魔の証明というのが日本では本来の意味から離れて使われるらしい。Wikiによると「非存在の証明」をそう呼ぶことが日本のみならず欧米でもそれなりにあるのだという。しかし数学では、確かに非存在を主張する形の定理の証明が一般に難しいのは Fermat の予想を見れば分かるのだが、実は結構いろいろある。どうやって解決に至るのかと言うと、背理法によって存在したとして矛盾を導くのである。これは言うほど簡単では無いことが多いのだが、良い性質を満たすものの存在から、何らかの構造物を作り上げられることを示し、さらにその様な構造物があり得ない性質を満たすことを立証するのである。私の分野でよく知られた Hopf 不変量 1 の元の非存在に対する Adams の証明がそうであった。勿論、そこにはさらに卓抜したアイデアがあったのだが、それをここに記すには余白が小さすぎる。
- 2019年9月から某Q大が全面禁煙となるらしい。自分は煙が苦手なので禁煙が進んでとても助かっているが、多くの有力な大学で主流の館内全面禁煙ではなく敷地内全面禁煙とするのだそうだ。シンガポール大のヘビースモーカーで有名な某氏を呼ぶことはもう出来なくなりそうだ。病院とかならいざ知らず、大学という空間で喫煙場所が決まってさえあれば後は自己責任ではいけないのだろうか。なんでも大学が介入して押さえつけて息の詰まる様な所で本当に良い研究が進むのだろうか?
- 職員証兼カード鍵兼生協カード兼バスカードとして配布された分厚いカードの規格は、ISO/IEC21481(NFC IP-2) に規定されている NFC-Forum Type B である。マイナンバーカードや免許証と同じで頑丈なセキュリティーが売りの規格だが、民生用の規格である ISO/IEC18092(NFC IP-1) (NFC-Forum Type A と Type F が規定されている)には入っていないし、とにかく使い勝手が悪い。反応は鈍いし、密着させないと認識せず、読み取りエラーは絶えない。だいたい、マイナンバーカードや免許証ならセキュリティーが第1で使い勝手は二の次で良かったかもしれないが、多目的職員証に使うべき規格だろうか。理論上使えるということと実際に役に立つこととは全く異なる。さらに言えば、このカードは現金でしか入金できないし、某Q大以外の生協が採用する交通系ICカード(Type F)との互換性はなく、海外でも使用できないという、キャッシュレスに逆行する独りよがり(情報なんとかセンターと某Q大生協の二人か?)のガラパゴス仕様である。
- 先日、放送大学の科学史を興味深く見ていたが、講師の方はマックスウェルがグラスゴー大学にいたと断言していたので驚いた。しかしこれはアバディーン大学の教授から聞いた話と矛盾する。その話とはこうだ:アバディーン大学の前身であった二つの大学が統合したときに各々にあった二つの物理学教室も統合することになったが、当時の習慣では教授は教室に一名だけだったので片方がお払い箱になることになったのだが、そのお払い箱になったのがなんとマックスウェルの方だったということで、教授として残った人の名前は今では誰も知らない。なんともうちの大学(アバディーン大学)には先見の明が無いことかというのが落ちでした。放送大学の講師の方よりアバディーン大学の教授の話の方が真実味に満ちていると思う。
- キャンパス行きの昭×バスのバス停「理学部前」の英訳が長らく「School of Sciences(??)」だったのが去年くらいから徐々に「School of Science(理学部)」に置き換わってきている。ただ、もちろん、まだ全部ではないし、アナウンスの方は「School of Sciences(??)」のままだ。それでも西×バスの「Faculty of Science(理学研究院)」に比べればまだましなのか。英語と括弧内の日本語の対応は九大の公式サイトによるものである。
- 次世代 tex の本命だと言われている luatex を使うことにまたしても挑戦してみた。今度の MacTeX 2017 は、MacTeX 2016 とは違ってなんとか動いた。Windows font の読み込みもできるし、addfontfeatures も無視されない。肝心の luatex も、コンパイルスピードがましになっていて、これなら使えないこともない。luatex は元々の tex との互換性を犠牲にしても、斬新なスタイルを貫こうとしているらしいのだが、実は日本語化はそれと真逆のアプローチで、ptex との互換性を可能な範囲で取ろうとしている。翻って xetex はどうか。元々の tex との互換性はそこそこ担保している様子なのに、日本語化はむしろ世界標準に寄っている感じで、ptex との互換性は低いが欧文処理を含めた一貫性がある。どちらにしても jarticle は無いが、luatex なら \usepackage{luatexja} を、xetex なら \usepackage{zxjatype} を preamble に記述すればすぐ使える。さらに xetex なら \usepackage[slantfont,boldfont]{xeCJK} を preamble に加えると和文もイタリックやボールドが使える様になるし、\setjamainfont{xxx}\setjasansfont{yyy}\setjamonofont{zzz} を記述すれば、英文の roman, sans serif, mono に対応して字体を変えられる。それでは、日本語に関して ptex との互換性を取るか、世界標準との親和性を取るか。あるいは、基本機能に関して将来性を取るか、tex との互換性を取るか。
- 「局所コンパクト」と「局所コンパクト Hausdorff」はかなり様子が異なる。後者では任意の点の任意の近傍の中にその点のコンパクト近傍が取れるのに対して、前者では一般にはできない。ということは、明らかに「位相幾何学I」(小松中岡菅原)の補題5.1の証明は間違っていて、あるべき命題の文言から「Hausdorff」の条件が抜け落ちている。教科書によっては局所コンパクトという名前でコンパクト集合による近傍系が取れるものという定義を採用することもあるが、この「位相幾何学I」では通常の定義を採用していることが系1.6の仮定と証明からも読み取れる。
- あれは2015年頃だったか、形式上は「障害者(原文ママ)」についてのアンケートという形を取りつつも、その実「アスペルガー症候群の学生」についての啓発を行うのが目的であるとしか読み取れない文書が某Q大のハラスメント委員会から回ってきた。空気を読めない学生が空気を読めるように導く為の作法の解説を細々と記述する一方、主語が前後で一致しない「わかるでしょ?空気読んで察してね」とでも言いたげな、書いた人のレベルを疑いたくなる様な問いが並ぶ。私の知る限り、アスペルガー症候群と思われる一群の人々は空気など読まず、知的レベルが高く、真っすぐな性格である。従って、空気を読むことを強要する様な文章しか書けない某Q大のハラスメント委員会の方達にとっては、彼らとコミュニケーションを取ることにはかなりの困難が伴うであろうことは想像に難くない。実際、空気を読めるように導く為の作法などといったものに意味があるとは思われないし、もっとはっきり言えば、空気ばかり読むような人間に真に新しいことなどできるわけがない。某Q大のハラスメント委員会の方達は、自分たちの考える「彼らの欠点」を補おうと汲々とするよりも、逆にもっと彼らを尊重し、より才能を伸ばすことを考えた方が良いのではないだろうか。
- 2013年頃のことだが、某Q大のトップダウンで立ち上がったとかいうハラスメント委員会から「ハラスメントに関するアンケート調査」なるものが送られてきた。出だしは至極もっともらしい設問から始まるのだが、途中から次第にあやしくなってくる。通常の意識調査などでは有り得ない様な設問「胸をXXれたことがありますか?」は序の口で、読み続けることにすら抵抗を感じる様な設問がこれでもかと続くのである。しかも、アンケート対象者はこれらを読んで《自分》に当てはまるかどうか(例えば「自分が胸をXXれたことがあるか」)を「考え、これに答える」ことが、事実上「要求」されているのである。しかし、読み進めば進むほど気分の悪くなっていくこんな卑猥な設問を読むことを何故上層部に繋がるハラスメント委員会から「強要されねばならないのか」という疑問がむしろ沸々と浮かんでくる。某Q大のハラスメント委員会は自分たちがとんでもないハラスメントをアンケート対象者に与えていることを認識すべきでは無いかとの思いでこの点について苦情を申し上げると、ハラスメント委員会の方はこうした論点とは直接関係の無いこちらの個人情報を特定しようとする意図の見える質問を電話口で大きな声を出しながら早口でまくし立てる。相手の気持ちを慮るなど一切しないばかりでなく、非難を受けたと思ったのか攻撃的となるばかりの人たちが本当に守秘義務を遵守つつ冷静にハラスメントに対処する等ということができるものなのだろうか。
- 最近、Jacobian matrix と Jacobian determinant の表示が教科書によって全く違うという事実に直面してどうすべきか悩んでいる。前者を固く $\bf J$(混乱を招きそう)または $D$(本命)で表すなら、後者は $J=\det{\bf J}$(混乱を招きそう)または $J=\det{D}$(本命)か。前者を $\frac{\partial\,{(y_1,\ldots,y_m)}}{\partial\,{(x_1,\ldots,x_n)}}$(混乱の元である)または $\frac{d\,{(y_1,\ldots,y_m)}}{d\,{(x_1,\ldots,x_n)}}$(余り見かけない)で表すなら、後者は $\det\frac{\partial\,{(y_1,\ldots,y_m)}}{\partial\,{(x_1,\ldots,x_n)}}$(混乱を招きそう)または $\det\frac{d\,{(y_1,\ldots,y_m)}}{d\,{(x_1,\ldots,x_n)}}$(余り見かけない) であろうか。次第に「本命」と「余り見かけない」記号を使おうかという気になりつつある。
- ついにというか、30年来の問題であった空間のA∞構造の単位元の問題にケリがつけられた。 また SO(10) のLSの猫もなんとか確定できたと思う。どうにかして一般の n で cat(SO(n))=cup(SO(n)) が証明できないだろうか?
- 講義ノートの xelatex 化に着手した。演習問題の解答を穴埋め式にして、なるべく図を挿入しようと思うのだが、なかなか大変な作業だ。 一方で xeCJK のバージョンが上がっていて、イタリックとかボールドとか勝手に生成してくれることに気がついた。 結構使えそうな気がする。
- トポロジー分科会のメールリスト (Topology-Bunkakai) を発展的にリニューアルし、東京都市大の井上氏とメールリスト Topology-ML の運用を始めた。一方で以前評議員をさせて頂いていた時代に運用を始めた研究連絡会議のメールリストに加えて拡大連絡会議のメールリストの運用を始め、これらのMLにも東京都市大の井上氏に手伝って頂くこととした。
- ぢっと手を見る…
- 平成31年度 (後期・予定)
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
1限 | 講義(全学) | M2セミナー | | D1セミナー | M1セミナー |
2限 | | M2セミナー | 講義(理学) | D1セミナー | M1セミナー |
3限 | | | 講義(理学) | | ATセミナー |
4限 | | 講義(全学) | お茶会 | | ATセミナー |
5限 | 福大セミナー | OH | 談話会 | OH | 金曜セミナー |
- 平成31年度 (前期・予定)
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
1限 | 講義(全学) | M2セミナー | | D1セミナー | M1セミナー |
2限 | | M2セミナー | | D1セミナー | M1セミナー |
3限 | | | | | ATセミナー |
4限 | | 講義(全学) | お茶会 | | ATセミナー |
5限 | 福大セミナー | OH | 談話会 | OH | 金曜セミナー |
- 平成30年度 (後期)
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
1限 | | M1セミナー | | M2セミナー | 四年セミナー |
2限 | | M1セミナー | 講義(理学) | M2セミナー | 四年セミナー |
3限 | | | 講義(理学) | | ATセミナー |
4限 | | | お茶会 | 講義(全学) | ATセミナー |
5限 | 福大セミナー | OH | 談話会 | OH | 金曜セミナー |
- 学内委員(情報推進専門委員、労働衛生・安全専門委員)
- 学外委員(トポロジー拡大連絡会議構成員,トポロジーML補助司会者)
- 学外ML管理(トポロジー評議員ML,トポロジー連絡会議ML,トポロジー拡大連絡会議ML,トポロジーML)
- 平成30年度 (前期)
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
1限 | | M1セミナー | | | M2セミナー |
2限 | | M1セミナー | 講義(全学) | 講義(全学) | M2セミナー |
3限 | | 四年セミナー | | | ATセミナー |
4限 | | 四年セミナー | お茶会 | | ATセミナー |
5限 | 福大セミナー | OH | 談話会 | OH | 金曜セミナー |
- 学内委員(情報推進専門委員、労働衛生・安全専門委員)
- 学外委員(トポロジー拡大連絡会議構成員,トポロジーML補助司会者)
- 学外ML管理(トポロジー評議員ML,トポロジー連絡会議ML,トポロジー拡大連絡会議ML,トポロジーML)
- これまでに主催者の一員となった研究会でHPとか憶えているもの