ochiai/book/NishiyamaOhta の履歴(No.6) - PukiWiki

太田琢也、西山享「代数群と軌道」数学書房

第1章を読まずに第2章を読み始めた時のためのメモ。序文の p.v-p.viにも書かれているが、第1章は難しく感じられるので「とりあえず第2章から」という読み方をする場合がありえると思う。この場合に、「記号や基本的な定義を必要に応じて参照」するための手引きを以下に記す。

p5, line 6, 補題1.10 の「$\mathbb{I}(X) \supset \mathbb{I}(Y) \Rightarrow X \subset Y$」の「容易な」証明(著者に教わったものを少し改変したもの): $Y=\mathbb{V}(J)$ となるような $J$ が存在する。 $J \subset \mathbb{I}(Y) \subset \mathbb{I}(X)$ なので、 $x \in X$ ならば、$\forall f \in J$ に対して $f(x)=0$ である。つまり、 $x \in \mathbb{V}(J) = Y$ である。これで $X \subset Y$ が示せた。証明終わり。      もう少し記号的にやると $Y=\mathbb{V}(J)$ となるような $J$ が存在する。 $X \subset \mathbb{V}(\mathbb{I}(X)) \subset \mathbb{V}(\mathbb{I}(Y)) = \mathbb{V}(\mathbb{I}(\mathbb{V}(J))) = \mathbb{V}(J) = Y$. 証明終わり。この証明の欠点は、3つの等号のうち、2つ目の等号は、後に出てくる演習1.23 を使っているところ。


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