Norio iWASE / 岩瀬 則夫 Web Home へ†
- 世界中にマスクが定着する頃,イスラム世界との垣根が一つ取り払われる。見かけが分からなくなる以上、新たなスタンダードはITが支えることになるのだろうか。
- 漱石の「こころ」を読んだときに、明治時代は大学の卒業が6月ぐらいだったのかなとふと思ったのを思い出した。そうだとすると当時の入学は秋くらいだったんじゃあるまいかと思ったのである。今般の議論で学校を秋入学に戻すとかいう話がでているが、それならいっそのこと飛び級入学も広く認めて大学に多様性をもたらすというのも一案であるような気がする。
- zoom, teams, skype for biz そして webex … どれも一長一短があるのだが、使っているうちに段々とコンセプトの違いが分かってきた。skype for biz は skype のビジネス版で、microsoft に買収されて来年サービスが終了する。その microsoft が力を入れているのが teams で office 製品との相性を売りにしていて、私は skype for biz と teams は office 製品を使う学内の会議や共同作業に向いていると感じた。一方で zoom と webex は開発者が同じで、後者は cisco に譲渡したバージョンであり、良く似たコンセプトで作られている。機能は zoom > webex で安全性はその逆であり、私は zoom と webex は教室での利用に向いていると感じた。某Q大は office365 を導入している関係からか skype for biz と teams を推奨するが、数学では office 製品は殆ど使わないのでこれらの長所を感じることは稀である。一方で zoom と webex は ipad を入力デバイスにすることが出来るので、手書き系の様々なアプリが使えるが、サーバが外部になる分だけ microsoft 製品より安全性が劣ると判断していた。ところが最近になって某Q大が webex のサイトを立ち上げたので、安全面では webex , skype for biz > teams > zoom であり、教室での使い勝手を併せて考えれば webex 一択となった。outlook に webex の addon を入れると遠隔講義に関わる作業を outlook に集約できるのも利点である。実は office365 に作業を集約する webex の addon もあるのだが、情報なんとかセンターとかいうところが機能を制限して使わせてくれない。
- 電子メールによる通信の秘匿には「伝送路の暗号化」と「メールの暗号化」の二種類があります。後者は end to end の暗号化ですが、前者はいわゆる伝送路に、クライアント・サーバ間とサーバ内それにサーバ・サーバ間の三つがあることに注意すべきでしょう。一番目については SSL/TLS や STARTTLS 等で伝送路の暗号化が進んできていますが、二番目については信用するしかありません。では三番目はどうでしょうか。これについても STARTTLS による伝送路の暗号化が RFC3207 に規定されましたが大手の運営するサーバでも導入はそれほど進んでいないと言われていますし、そもそも伝送路の暗号化が全伝送路で保証される訳ではない上に認証の仕組み自体に平文でのやり取りが含まれるなど伝送路の暗号化は大きな弱点を抱えていると認識できます。どうやら現時点で個人情報などの重要情報の電子メールでのやり取りには「メールの暗号化」を想定せざるを得ないように思われます。さらに、OpenPGP に対しては、現在プラグインでのサポートとなっている thunderbird も今年後半には本体標準でのサポートに切り替わります。
- 少し前から「Springer が解体」などというセンセーショナルなことばが会議で飛び交っていた。直後は、すわ、独禁法違反か何かでSpringerが解体させられるのかと驚いたのだが、どうも話が何だかおかしいので配布資料の方を読んでから判断すると、どうやらこれまで続けて来たSpringerの電子ジャーナルのパッケージ購入を某Q大がやめるということらしいと分かった。会議では省略せずに主語や目的語を正確にすることに留意して順を追って話して貰いたいが、そんなことはどうでも良いことと考えるべきだということなのだろうか。
- 「局所コンパクト」と「局所コンパクト Hausdorff」はかなり様子が異なる。後者では任意の点の任意の近傍の中にその点のコンパクト近傍が取れるのに対して、前者では一般にはできない。ということは、明らかに「位相幾何学I」(小松中岡菅原)の補題5.1の証明は間違っていて、あるべき命題の文言から「Hausdorff」の条件が抜け落ちている。教科書によっては局所コンパクトという名前でコンパクト集合による近傍系が取れるものという定義を採用することもあるが、この「位相幾何学I」では通常の定義を採用していることが系1.6の仮定と証明からも読み取れる。
- 最近、Jacobian matrix と Jacobian determinant の表示が教科書によって全く違うという事実に直面してどうすべきか悩んでいる。前者を固く $\bf J$(混乱を招きそう)または $D$(本命)で表すなら、後者は $J=\det{\bf J}$(混乱を招きそう)または $J=\det{D}$(本命)か。前者を $\frac{\partial\,{(y_1,\ldots,y_m)}}{\partial\,{(x_1,\ldots,x_n)}}$(混乱の元である)または $\frac{d\,{(y_1,\ldots,y_m)}}{d\,{(x_1,\ldots,x_n)}}$(余り見かけない)で表すなら、後者は $\det\frac{\partial\,{(y_1,\ldots,y_m)}}{\partial\,{(x_1,\ldots,x_n)}}$(混乱を招きそう)または $\det\frac{d\,{(y_1,\ldots,y_m)}}{d\,{(x_1,\ldots,x_n)}}$(余り見かけない) であろうか。次第に「本命」と「余り見かけない」記号を使おうかという気になりつつある。
- ついにというか、30年来の問題であった空間のA∞構造の単位元の問題にケリがつけられた。 また SO(10) のLSの猫もなんとか確定できたと思う。どうにかして一般の n で cat(SO(n))=cup(SO(n)) が証明できないだろうか?
- 講義ノートの xelatex 化に着手した。演習問題の解答を穴埋め式にして、なるべく図を挿入しようと思うのだが、なかなか大変な作業だ。 一方で xeCJK のバージョンが上がっていて、イタリックとかボールドとか勝手に生成してくれることに気がついた。 結構使えそうな気がする。
- トポロジー分科会のメールリスト (Topology-Bunkakai) を発展的にリニューアルし、東京都市大の井上浩一氏とメールリスト Topology-ML の運用を始めた。一方で以前評議員をさせて頂いていた時代に運用を始めた研究連絡会議のメールリストに加えて拡大連絡会議のメールリストの運用を始め、これらのMLにも東京都市大の井上氏に手伝って頂くこととした。
- 令和2年度 (前期・予定)
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
1限 | 講義(全学) | | | | M1セミナー |
2限 | | | | | M1セミナー |
3限 | | | D2セミナー | | M2セミナー |
4限 | | 講義(全学) | D2セミナー | | M2セミナー |
5限 | 福大セミナー | OH | 談話会 | | 金曜セミナー |
- 学内の仕事:情報推進専門委員、労働衛生・安全専門委員
- 学外の仕事:トポロジー拡大連絡会議構成員,トポロジーML補助司会者
- MLの管理:トポロジー評議員ML,トポロジー連絡会議ML,トポロジー拡大連絡会議ML,トポロジーML
- これまでに主催者の一員となった研究会でHPとか憶えているもの