ochiai/answer3 の履歴の現在との差分(No.1) - PukiWiki

[[原付免許筆記試験方式で学ぶ群論>ochiai/quiz]]の解答です。
[[原付免許筆記試験方式で学ぶ環論>ochiai/quiz3]]の解答です。

原付免許筆記試験では、Yes/No だけを書くのですが、Yes/Noだけを書いていくと、番号がずれたりして間違いが生じやすいので、文章で書きます。

- 位数が素数の群は巡回群である。特に位数が2や3の群は巡回群である。
- $\mathbb{Z}/2\mathbb{Z} \times \mathbb{Z}/2\mathbb{Z}$ は位数4の群であるが、巡回群ではない。
- 巡回群の部分群は巡回群である。巡回群の商群も巡回群である。
- アーベル群の部分群は正規部分群である。巡回群はアーベル群である。従って、巡回群の部分群は正規部分群である。
- 3次対称群の位数2の元を一つ取り、それで生成される部分群を考える。この部分群は可換群であり、正規部分群でない。
- $\mathbb{Z}/2\mathbb{Z} \times \mathbb{Z}/2\mathbb{Z}$ は2つの巡回群の直積であるが、巡回群ではない。
- 位数4の群は、巡回群$\mathbb{Z}/4\mathbb{Z}$ か $\mathbb{Z}/2\mathbb{Z} \times \mathbb{Z}/2\mathbb{Z}$ のいずれかに同型である。したがって、アーベル群である。より一般に素数の2乗の位数を持つ群はアーベル群である。
- 3次対称群$S_3$は位数6の群であり、アーベル群でない。
- 4次の2面体群(正方形でできた厚紙のなす対称性)は位数8の群であり、アーベル群でない。
- 5次の2面体群(正5角形の厚紙をその厚紙に写す変換全体)は位数10の群であり、アーベル群でない。
- シローの定理の応用として、位数が15の群がアーベル群であることがわかる。(非自明)
- 位数が素数の群は巡回群であるから、位数が5の群は巡回群である。したがって、位数5の元を含む。
- 3次対称群は位数6の群であるが、位数6の元を含まない。
一般に位数$n$の群が位数$n$の元を含めば、その群は位数$n$の巡回群である。
- 位数6のアーベル群は巡回群 $\mathbb{Z}/6\mathbb{Z}$ に同型である。従って、位数6の元を含む。
- $\mathbb{Z}/2\mathbb{Z} \times \mathbb{Z}/2\mathbb{Z}\times \mathbb{Z}/3\mathbb{Z}$は、位数12の群であり、位数12の元を含まない。
- 位数12の群の3シロー群の位数は3である。位数3が素数なので、巡回群であり、位数3の元を含む。
- $\mathbb{Z}/2\mathbb{Z} \times \mathbb{Z}/2\mathbb{Z}\times \mathbb{Z}/3\mathbb{Z}$は、位数12の群であり、位数4の元を含まない。
- 位数12の群の2シロー群の位数は4である。したがって、位数が4の部分群が必ず存在する。
- 4次交代群は指数2の部分群を含まない。4次交代群の位数は $4!/2=12$ である。したがって、位数12の群で位数6の部分群を含まないものが存在する。なお、最初の主張は例えば、次のより一般的な事実から導くことができる。正規部分群による剰余群が可換群であれば、その正規部分群は交換子群を含む。4次交代群の交換子群はクラインの4元群である。4次交代群の中でのクラインの4元群の指数は3である。従って、4次交代群の正規部分群で、指数が素数となるものは、クラインの4元群に限られる。
- $\mathbb{Z} \oplus \mathbb{Z}$ の元 $(1,0)$, $(0,1)$ はかけると$(0,0)$ になるので、零因子である。
一方で、この環のべき零元は0 のみである。(整域の直和のべき零元は0のみ。)
- $a^2=a$ となる元 $a$ をべき等元という。英語は idempotent。
- $a^2=a$ ならば $a(a-1)=0$ なので、整域ならば $a=0$ または $a=1$ が従う。
- ある $n$ が存在して、$a^n=0$ となるときに$a$ をべき零元と呼ぶ。英語は nilpotent。
- ある $n$ が存在して、$a^n=1$ となるときに$a$ をべき単元と呼ぶ。英語は unipotent。
単元(unit) との言葉の重複は偶然の一致。
- $R=\mathbb{Z}[x]$, $I=(n,x) \subset R$ とする。$R/I = \mathbb{Z}/(n)$.
- $k=\mathbb{Z}/(2)$ の時、$M_2(k)$ の自明でない左イデアルは $\left\{ \begin{pmatrix} a & 0 \\ c & 0 \end{pmatrix} \mid a,c \in k\right\}$,
$\left\{ \begin{pmatrix} a & a \\ c & c \end{pmatrix} \mid a,c \in k \right\}$,
$\left\{ \begin{pmatrix} 0 & b \\ 0 & d \end{pmatrix} \mid b,d \in k \right\}$の3つ。
- $(x^3+5x)+(-x^3+2x^2)=2x^2+5x$.
- $4=0$ であれば、$2x \times 6x = 0$.
- $\mathbb{Z}[x]/(x^2+x+1,2)$ は元の個数が4の体。
$\mathbb{Z}/(4)$ は元の個数が4の環であるが、体ではない。
つまり、体になる例もならない例もある。
- 有限整域の零でない元$a$ に対して、$a$ 倍写像は単射なので全単射。したがって、$ab=1$となる $b$ が存在する。
- $x=t^3, y=t^2$ という代入写像の核は $(x^2-y^3)$ という単項イデアルで、素イデアル。$(x,y)$ というイデアルに含まれるので極大イデアルではない。像 $R:=\mathbb{C}[t^2,t^3]$ は $t$ が抜けている。$t$ は $R$ 上で整。
- $\mathbb{Z}[x]/(x^2+a,3) = (\mathbb{Z}/(3))[x]/(x^2+a)$.
$a=1$の時は、$x^2+1$ が $\mathbb{Z}/(3)$ 上で既約なので、剰余環は体。
$a=2$の時は、$x^2+2=x^2-1=(x+1)(x-1)$.
- $2\times 3 = (1+\sqrt{-5})(1-\sqrt{-5})$.



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